名付けること、生まれること③

2016/08/31

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僕のざっとした記憶なのだけれど、フィンランドだったかアイスランドだったか、ある北欧の地域では「雪」をあらわす名前が300位あるというのを見聞きした覚えがあって、日本人には「雪」としか表現できない天気でも、彼らから見ると「晴れ間にふる雪」なのか「横殴りの雪」なのか「やんわりした雪」なのかで細かく名前を分けているという。

仮に300としても、それらの雪の違いを見分けることができるのは、それだけ雪と一緒に生きてきた時間があり、雪があることが当たり前で、天気を伝え間違うと「あいつまだ狩りから帰ってこんけど大丈夫ね?」的な命に関わる状況も生まれるからだろうなと思うのです。想像だけどね。例えば…

 

300も雪の名前付けてみた → 今日は昨日と違う雪だと気付く → てことは、もうすぐ大嵐!

 

対象へと意識を向け続けた結果、言葉(知識)が増える。 → そして言葉(知識)が増えると、世界に差異があらわれる。 → 差異がわかると、変化に気付ける。

 

てことを書いてて思いました。
変化に気付く力って、生きる為の本能みたいなものだから、直感的な部分はあるけど、物事の差異や区別を知ることでも、どんどん深まると思います。そしてその差異がわかると、逆に変化も起こせたりする。(この辺りが自分なりにデザインの仕事に役立っている)

 

直感的であることと、論理的であること。変化を感じることと、変化に気付くこと。
無自覚か自覚的か。

 

「名付けること、生まれること」ってタイトルにしていましたが、ここからぐいっぐいっと話をタイトルに寄せつつ(寄るかな?)、変化に対応できる種こそが、生き延びていく種という「柔軟性(レジリエンス)」な考えにも触れながら、あらためて自己紹介の流れに移ろうかと思っております。

 

あ、そうそう今日は、12年活動休止中の自分のバンドの結成日。
名付けは僕です。MCとDJのコンビ(DJの音に合わせてラップみたいな?)相方は今もバーテンやってます。歌詞を考えて歌ったり、ラジオ番組作って遊んだり。こうやってひとつのバンドが生まれたままなのでした。え?バンド名?

 

相方「名前何にする?」

古賀「8月31日ってことで…」

相方「うんうん」

古賀「………野菜!」

 

相方がカウンター下へ高笑いと共に崩れ落ちるのを眺めながら、
音楽活動は始まりました。